エンドレスな虫歯治療!?いったいいつまで通えば良いの?

子どもが小学校に入学し、自分の時間が少し多く持てるようになった頃、「自分の体のメンテナンスに時間をかけたい」と思うようになりました。
それまでは自分のことなど常に後回し、体に何か不調が現れてもしばらく様子を見たり、放っておくこともしばしばでした。
そんなある日、歯磨きをしていた私の歯茎から、ビックリするほどの量の血が出てきたのです。「歯が抜けたわけでもないのに、これっていったい何なの?」と、怖くなった私は急いで数年ぶりには医者に行くことにしたのです。

歯科医院の受付で、歯科医にかかるのは数年ぶりだということを話すと、問診票を渡されました。最後のページには、今後の診察についていくつかのアンケート項目がありました。

「虫歯や口腔内のトラブルを改善するために、治療はどの程度おこないたいと考えていますか?」といった質問で、回答欄には選択肢が3つ。「悪いところはすべて治したい・今あるトラブルだけ治したい・その都度相談しながら治療したい」という回答で、私は思いきって「悪いところは全て治したい」に丸をつけたのです。体のメンテナンスをしたいと考えていたタイミングでの歯のトラブルだし、この際全て治してしまおう、そう考えたからです。しかし今にして考えてみれば、これが後々厄介な通院生活となる原因だったのだと思います。

私の歯茎から出た大量の血は、歯茎にたまっていた血であることがわかりました。歯槽膿漏まではいかないものの、歯茎に負担がかかっており、そこに強い力でブラッシングをされたことで血が出てしまったとの診断でした。
そのため、私は正しいブラッシング指導を受け、食いしばりすぎることで歯茎にかかっていた負担を軽減するためのマウスピースをつくることになりました。あれよあれよといううちに型どりなどが始まって、治療はどんどん進んでいきました。しかしそこから続く歯科医院通院の生活は、一度の治療時間は15分足らずの短い時間なのですが、とにかく回数が多かったのです。一週間に2回通院する生活が半年ほど過ぎた頃、「自由なスケジュールはいつも歯科医院でいっぱいに埋まっている。それに医療費がものすごく負担になっている」という現実に嫌気が差し始めていました。
「虫歯になりそうな歯があるので、早期に治療を開始します」と言われて歯を削ったり、「詰め物を新しいものに変えていきましょう」と言われて次々交換されたり・・・終わりがないと感じるようなな歯科医院通院でした。

「私の治療はいつまで続くのでしょうか?」そう質問したのは、通院が始まってから1年が経過した頃でした。あまりに当たり前のように次々と予定が入れられていたために、こんな単純な質問すら出来ないまま過ごしてしまったのです。歯科医の回答は、「今のところ虫歯はないのですが、悪いところは全て治したいという要望があったので、出来る限りの予防措置をとっているところです。」こう帰ってきたのです。
私の考える「悪いところ」は虫歯治療の必要な箇所だったのですが、どうやら歯科医院側は予防も含めて心配される全てに対処することが必要と判断していたようです。

こんなに長い間歯科医院に通い続けたことが、なんとなく「無駄とまでは言わないものの、それほど必要ではなかった」という気持ちにさせられました。
体のメンテナンスをしっかりする、これは何をどこまでやるのかよく考えなくてはいけなかったと深く反省することになってしまいました。